出版用紙二部一課
こんな仕事をしています!
出版用紙部は、その名のとおり書籍や雑誌、辞書などの「出版物」となる紙を販売している部署です。
お客様のほとんどは出版社で、本の原価や発売までのスケジュールを管理する「制作部」や「資材部」と呼ばれる部署のご担当者とやり取りをしています。
担当の出版社を日々訪問し、いただいた注文に対して販売を行うルートセールスと、他の出版社やメーカー動向などの情報提供を行い、新規需要の掘り起こしや新規案件の獲得につなげる提案型営業を行っています。
ここが面白い!
「紙」には様々な銘柄があり、どのような紙を使用するかによって本の雰囲気が変わってきます。自分が提案・販売した紙が「本」という形になり、書店に並んでいるのを見るとうれしい気持ちになります。
特に、客先と何度も打合せを重ねた案件や、在庫繰りや手配などで時間をかけた案件であればあるほど、「無事発売されて良かった!」とほっとしますし、本として販売されているのを見るのは、一番やりがいを感じる瞬間です。元々、本やきれいな包装紙、ノートなどの「紙製品」が好きなので、好きなものを扱う仕事ができてよかったなと思っています。
また、お客様とたくさんコミュニケーションを取りながら仕事を進めていくところも、この仕事の醍醐味です。毎日のように顔を合わせるお客様もおり、紙の話だけでなく、趣味やプライベートの話で盛り上がることもあります。
ここが難しい…
クレーム(紙の不具合があり、印刷ができない)のときにどう行動するかが一番難しいです。本は発売日が決まっているので、進行を遅らせるわけにはいきません。紙の流通を担う商社として、(本を印刷する)印刷会社が求めていることを正確に把握し、各方面に伝えることが求められます。印刷会社の現場の方と連絡を取って状況を把握し、どのような対応をすればよいかメーカーと相談しますが、クレームの状況は毎回違いますし、原因がすぐにわかるとも限りません。まだまだ判断が難しいこともあり、課の先輩方や同部署で紙の手配を担当してくれている一般職、また、自部署を越えて社内の仕入部門、物流部門と協力しあい、助けを借りながら対応しています。さらに経験を積むことで、的確な指示を出したり、スピーディーな対応ができるようになりたいです。
忘れられない仕事
商社である私たちは、自分たちで製品をつくっているわけではありません。お客様である出版社と、仕入先である製紙会社の間に立ち、双方の考えやニーズを擦り合わせながら、お客様からいただいたご要望にどのようにお応えするか考え、答えを出すことを仕事として日常的に行っていますので、大きなプロジェクトで仕事が動くことはほとんどありません。ですから、大きな仕事を経て成長ややりがいを実感するというよりは、一つひとつの仕事の積み重ねを大切にしていくことで着実に成長できたり、仕事を通じて生まれたお客様とのつながりや、最終的に仕上がった商品を目にすることで、やりがいを感じられるのではないかと思っています。
難しさを感じることが多々ありますが、年次を重ねていくなかで任せてもらえることは確実に増えていると思います。部数の増減や納期の変更など、予期せぬ事態は日々起こりますが、一つひとつの案件を確実にクリアしていくことで、信頼関係を築くことができると思うので、丁寧な対応を心がけています。
作者のアイデアが「本」という形になり、読者に届くまでには、印刷・製本・輸送・宣伝・販売など様々なプロセスがあります。よりよい形で世に出したいという気持ちは、そのプロセスにかかわるすべての会社も人も、皆同じです。こんな仕事があることを就職活動をするまで知りませんでしたが、「紙の調達」も大切な役割を担う仕事だと思います。
1日のスケジュール
7:00 |
起床朝の情報番組で、担当先の作品の映画化を知ることも! |
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8:30 |
出社 |
8:45 |
事業部 |
10:00 |
社内業務 客先に提出する請求書や社内資料の作成。 |
12:15 | 昼食 社内の食堂で、課の先輩と一緒に食べています。 |
14:00 |
外出
担当客先を2~3社訪問。本の仕上がりをチェックするための「校正紙」や「束見本用紙」をお届け。 |
16:30 |
帰社・ |
18:15 |
退社取引先や、先輩・同期と食事をして帰ることも多いです。 |
24:00 |
就寝 |